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『チンドン 聞き書きちんどん屋物語』 2010 地方新聞掲載

Posted by erkazm on 16.2012 掲載記事 0 comments 0 trackback

チンドン ‐聞き書きちんどん屋物語‐チンドン ‐聞き書きちんどん屋物語‐
(2009/12/04)
大場 ひろみ

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年末、渋谷の駅前で久しぶりにちんどん屋を見た。オーソドックスな時代劇スタイルで、鉦と太鼓を抱えた若衆とサックスを吹く街娘はどちらもとても若そうだ。雑踏の中、足を止めて携帯で撮影する人も多い。懐かしくも新鮮な光景だった。

2000年、上野の水上音楽堂で行われた「第1回全国ちんどん博覧会」を記念して、東京のベテラン親方たちへ取材が敢行された。『チンドン 聞き書きちんどん屋物語』はそのインタビューをベースに、ちんどん屋の変遷を昭和史とともに辿った大変な労作ノンフィクションである。著者のひとり、大場ひろみはプロである。数々の老舗で修行した経験を元にして、素人には聞けないようなディープな話が満載だ。

第一部はちんどん屋の基礎知識。一番目立つ、鉦や太鼓が一緒になった楽器を「チンドン」という。いわゆるパーカッションだ。あとはサックスやクラリネット、三味線など主旋律の楽器と大太鼓。これが基本のスタイルで宣伝用のビラを撒きながらねり歩き口上を述べて人を集める。用語の説明もかなり詳しい。

第二部は東京を中心に活動する、ベテラン親方12人のインタビュー。独特のスタイルを持ち、互いに切磋琢磨しあってきた。最高齢は明治44年生まれの喜楽屋富士子。昨年97歳で大往生したが、90歳を過ぎても女剣劇で人を沸かせたゴットマザーの話は一世紀に渡る大河ドラマのようである。
 
そして第三部はちんどん屋の歴史。元祖は大阪の飴売りらしいが、明治時代に楽隊を使った広告が流行ったことから様々な形態に発展したらしい。

高度成長期と昭和天皇の崩御で一度は壊滅の危機に陥ったちんどん屋業界だが、最近では若者たちが音楽のジャンルのひとつとし面白がったり、身近な広告手段として興味を持ったりしはじめ、新たな流れが出来ている。メディアやインターネットを使った大掛かりな宣伝がすべてではない。手か手へ渡される、小さなビラに書かれた情報が有難いときもある。大人も子どもも思わず見入ってしまうちんどん屋。素朴で確実な宣伝隊がもっと注目される予感がする。
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