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読楽1月号 「あともうちょっとだけ」

Posted by erkazm on 21.2011 読楽 0 comments 0 trackback

読楽 2012年 01月号 [雑誌]読楽 2012年 01月号 [雑誌]
(2011/12/21)
不明

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徳間書店の文芸誌「問題小説」がリニューアルして「読楽」と誌名を変えた。どちらかというとエロスの傾向が強かった雑誌から、女性が手にしておしゃれな雑誌がコンセプトであるようだ。表紙はクラフトエヴィング商会。巻頭グラビアには、イマドキのイケメン読書男子が選ばれるそうだ。アイドルにしても俳優にしても、本当にバカではやっていけない。そういえば、以前ジャニーズの人たちが意外な本好きで驚いたことがあったっけ。

この雑誌で私は、本ブログ「本読みの理不尽」と同じタイトルの連載を持つことになった。小説とノンフィクションをクロスオーバーさせ、本から見える「何か」を見つけたい。その文章にリンクして、関連書や画像などをブログで紹介していこうと思う。

今回のタイトルは『世界は動く 世界は変わる だけど世界はそこにある』子供の頃考えていた未来や夢は当然そのまま実現することはない。東日本大震災のように「想定外」の連続で人生は成り立っている。人生50年も経てば思い通りに行くほうが珍しいってことが身に沁みている。

メインで取り上げたのは粕谷知世『終わり続ける世界の中で』(新潮社)。

終わり続ける世界のなかで終わり続ける世界のなかで
(2011/11)
粕谷 知世

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この作家はファンタジーノベル大賞から出てきた。寡作だが、一冊ごとのインパクトがでかい。2004年に出た『アマゾニア』という作品は、本好きの間でかなり評判になった。後年、メル・ギブソン監督の映画『アポカリプト』を見て、粕谷知世の世界観のほうが上だな、と思ったことを覚えている。


アポカリプト [DVD]アポカリプト [DVD]
(2007/11/21)
ルディ・ヤングブラッド

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さて今回の小説は小学生のときに信じた人類滅亡、そう「ノストラダムスの予言」から始まる。日本の経済成長は右肩上がりだとみんなが信じていたころ、終末思想を煽るようにテレビで特番が流されていたあれだ。


ノストラダムスの大予言―迫りくる1999年7の月、人類滅亡の日 (ノン・ブック 55)ノストラダムスの大予言―迫りくる1999年7の月、人類滅亡の日 (ノン・ブック 55)
(1984/01)
五島 勉

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大人になっていく過程で経験していく宗教や事件。時間の流れを旨く取り込み、主人公の岡島伊吹という少女が何を考えていくのか、内的な世界を丁寧に掘り起こしていく。実在する宗教団体や関連の事件も当然組み込まれる。世紀末が終わり21世紀になるところで、小説は終わるが、私たちは今年の悲劇を知っている。40歳になっているはずの伊吹は何を思っただろう。

もう一冊取り上げた本は第17回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞した佐宮圭『さわり』(小学館)。

さわりさわり
(2011/11/02)
佐宮 圭

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まずはこの画像を見てもらおう。



http://youtu.be/9CeDYLRK0ik


この琵琶を弾いているのが主人公「鶴田錦史」である。彼女は…、そうこの人は女性である。ある時期までは女として生活し子供も生みながら、あるときを境に男装して実業家となり女性のパートナーと暮らし始める。50代で演奏家として復帰し、若き小澤征爾、武満徹、尺八の横山勝也とともにニューヨーク・フィルとの講演を大成功させる。

本書は謎に包まれた人生をとても深く追いかけている。だからこそ、自分の意思で世界を変えてしまった鶴田錦史の肉声が聞きたいと思ってしまう。

性に対する違和感は、割り切れるものではないと思っている。個々で微妙に違うものだし、言葉にできない思いもあるだろう。男と女、そのふたつだけで分けていいのだろうか?ちょうどこの原稿をかいたあとこの本を読んだ。一生涯、自分の性に違和感を持ちつつ生きるのだろうか。想像が付かない。


ハコブネハコブネ
(2011/11/04)
村田 沙耶香

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そして最後に紹介したのは佐藤愛子である。御年88歳になられ、矍鑠とされているが人気のシリーズ「我が老後」を打ち止めにするという。1世紀に近い年月を見続けてきた人にとって、私たちはまだひよっ子だ。佐藤愛子や瀬戸内寂聴のようにきちんと世間を叱れる老女になりたい。まだまだ修行が足らんな。


これでおしまい―我が老後これでおしまい―我が老後
(2011/11)
佐藤 愛子

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