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『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』 (新潮文庫)  @2006『文庫王国』より

Posted by erkazm on 25.2011 掲載記事 0 comments 0 trackback
大地震と巨大津波、それだけでも大打撃なのに、その上の原子力発電所の事故が不安を煽り続ける。
3.11から2週間たっても先行きが見えない上に、野菜や水から放射線が検出され、人体に影響がないと言いながら、摂取を止めさせるという不思議。
子供のころから骨の髄まで原子爆弾の恐ろしさを叩き込まれた日本人にとって、戦争は現実感が乏しいのに反し、放射能は意外にも身近である。

NHK「東海村臨界事故」取材班『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』 (新潮文庫)

朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)
(2006/09)
NHK「東海村臨界事故」取材班

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(amazonより内容紹介)
1999年9月に起きた茨城県東海村での臨界事故。核燃料の加工作業中に大量の放射線を浴びた患者の命を救うべく、83日間にわたる壮絶な闘いがはじまった──。
「生命の設計図」である染色体が砕け散り、再生することなく次第に朽ちていく体。
最新医学を駆使し、懸命に前例のない治療を続ける医療スタッフの苦悩。
人知及ばぬ放射線の恐ろしさを改めて問いかける、渾身のドキュメント。
(『東海村臨界事故 被曝治療83日間の記録』改題)

私は元の本が出版された2002年にも書評で取り上げているのだが、そちらのデータはなくなってしまった。
2006年の文庫化の折、年末恒例、本の雑誌社『文庫王国』ノンフィクション部門ベスト10でこの本を取り上げている。

同時に武田徹が時系列で核問題を追った『核論―鉄腕アトムと原発事故の間』も取り上げた。

「核」論―鉄腕アトムと原発事故のあいだ (中公文庫)「核」論―鉄腕アトムと原発事故のあいだ (中公文庫)
(2006/02)
武田 徹

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短い書評であるが、その部分を抜粋する。
どちらの本も現在絶版になっている。
再刊を強く願う。

『文庫王国2006』(本の雑誌社) ノンフィクションベスト10より抜粋

今年(2006年)も異常気象に悩まされた年になった。
11月に入っても汗ばむ日が続き、都内では半そでで歩いている人が少なくない。昨年から続く自然災害の復旧も、思ったほどに進んでいないと山古志村からのニュースを見て暗澹とする。

その上、北朝鮮が核実験をしただの、北方領土で漁船が拿捕されたの、と個人の力ではどうにもならない国と国との駆け引きに日本はどうも弱腰に見える。長期政権を続けていたコイズミから果たしてアベは何を継承し新しく何をしてくれるのだろうか?

ならず者国家と言われる北朝鮮。とうとう核実験まで行い、いよいよ隣国を敵に回してしまった。それに伴い日本の核武装の問題も湧き上がっている。しかし唯一の被爆国であり非核三原則を掲げながら、電気の約3割を原子力発電に依存しているという現状は、いったいいつから始まったものなのだろう。気鋭の評論家、武田徹が時系列で核問題を追った『核論―鉄腕アトムと原発事故の間』は、正にいま、求められている一冊だ。
 
原子爆弾という最終兵器を見舞われ敗戦を期した日本はその後新しい憲法を制定する際、核による恫喝と保護のどちらをも見据えてアメリカ側の要求をすべて飲み込んだ。そしてその後現在まで、核の問題は政治学からサブカルチャーに至るまで様々な影響を及ぼしていくのだ。記憶に新しい被爆事故、1999年のJCOにおける臨界事故だ。このことが、改めて核の恐ろしさを思い知らされることになる。思いつきのように核の問題を不用意に語る政治家たちは、本書を読み込んで欲しい。
 
そのJCOの事故がいかに悲惨であったかをルポした書『朽ちていった命―被爆治療83日間の記録』も今年、タイムリーに文庫化された。

事故にあったのは大内久と篠原理人のふたり。ウラン化合物をステンレスのバケツで製造するというあまりにもずさんな管理体制のなかで、起こりうるべくして起こった事故である。しかし被爆した本人たちも事の重大さはまったくわかっていなかったのだ。

本書は大量の放射線を浴びた瞬間からの大内久の治療記録を克明に綴っていく。東大病院で行った必死の手当ての甲斐もなく83日に及んだ闘病は幕を閉じた。放射線がどのように人を死に至らしめるのか、染色体はどのようになってしまうのかを私たちは慄きながら知ることになる。

原子力発電が普及する中、被曝事故の治療方法がこんなにも無策であることに驚かされる。ドキュメンタリーについてはやはりNHKは一日の長がある。

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