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『ハチはなぜ大量死したのか』(文藝春秋) @小説すばる 2009.4

Posted by erkazm on 12.2011 掲載記事 0 comments 0 trackback
昨年秋、こんな記事を読みました。「ミツバチの大量死 ウイルスと真菌が原因か」

海外だけでなく、日本でも問題になっていたミツバチの大量死が、食い止められそうです。

興味のある方は下記の本をオススメします。



 
 時は19世紀アメリカの帆船メアリー・セレスト号がポルトガル沖で漂流しているところを発見された。
なぜか乗組員は一人も乗っておらず、救命ボートだけがなくなっていた。
温かいコーヒーや食事が途中だったというのは後から付いた噂のようだが、乗組員とその家族10名が忽然と姿を消したのは事実で謎は今でも残されたままだ。
 
 ある日ミツバチの巣箱を開けてみると、卵や幼虫、蜂蜜までもそのままなのに、働き蜂が見当たらず、女王蜂もうろうろと動きが定まらない。
次の箱も、次の箱も同じようにミツバチはどこかいなくなってしまった。
そんなメアリー・セレスト号事件のような出来事が2006年あたりから、アメリカやヨーロッパで報告されるようになってきた。
2007年の春までに北半球のミツバチの四分の一、300億匹が失踪あるいは死んだと思われる。
ハチはなぜ大量死したのかはこの怪談めいた謎を、食物や環境についての記事を中心に書くローワン・ジェイコブセンが調査、考察したスリリングな科学ノンフィクションである。
 
 アメリカを中心に急速に広がりつつあるこの現象は蜂群崩壊症候群(CCD)と命名され、その解決には様々な方法が試みられた。
最初に疑われたのが、ダニだった。
ミツバチヘギイタダニはミツバチの体液を吸うダニで、すでに数百万のミツバチコロニーを死に至らしめていた。しかし今回の件ではダニはあまり見つからず、巣箱を荒らすものもいない。
では、病気なのか。観察の結果、ハチの免疫システムは崩壊していた。
しかし原因はつきとめられない。
電磁波放射線、遺伝子組み換え植物、地球温暖化、ウィルス、農薬、寄生虫と容疑者が次々と現れては消えていった。
 
 ミツバチは見事に社会性を持つ生き物である。女王蜂1匹が出産を担当し、数匹の雄蜂とその他の働き蜂でひとつの巣は構成されている。
この社会事態がひとつの生命体のようであり、それぞれの役割を果たすことで命が連綿と続いてく。
人は蜂に快適な巣箱を提供し、集めたハチミツを取って古くから生計を得てきた。
しかし、昨今ではそれだけではなく、果実、とくにアーモンドを受粉させるために蜂を飛ばす。
季節を騙し、栄養を与えてまで蜂たちを活動させてきた。
ハチの働きかなければ、収穫は見込めない。果たしてこの無理がCCDの原因なのだろうか。
 
 最初はホラー小説のようであったのが、ミステリー、SFと物語は展開していき、最後には人類への警鐘ともいえる「沈黙の春」や「複合汚染」のような恐ろしい社会派の物語となっていく。
ミツバチという昆虫の魅力をたっぷり語りながら、謎を追い、人間のエゴを告発していく。
使い捨てのように酷使されたミツバチたちは果たして何を思うのだろうか。
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