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「本のキュレーター勉強会」あらため「HONZ」   今月のお題『ミドリさんとカラクリ屋敷』

Posted by erkazm on 04.2011 本のキュレーター 0 comments 0 trackback
1月から始まった「本のキュレーター勉強会」は次回から「HONZ」に名称が変わる。
それにともない、課題本をなくそうか、という話になったら、続けて欲しいという要望が上がった。
クロスレビューとしても面白いので、継続しようと決まった。

今月の課題本はこちら

ミドリさんとカラクリ屋敷ミドリさんとカラクリ屋敷
(2011/05/26)
鈴木 遥

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開高健賞の最終選考作品である。
建築マニアの97歳のおばあちゃん、ミドリさんのルーツと明治維新後の移住の歴史を融合した、実に興味深い作品。

ワタシと土屋さんは、実は商業誌で書評を書いてしまっているが、視点を変えてチャレンジするつもり。

ちなみにこの前の開高健賞の最終選考作品はレベルが高く、この作品ですべて出版されたことになる。

受賞作

空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む
(2010/11/17)
角幡 唯介

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この作品は、大宅賞まで受賞。

他の2作はこちら

鯨人 (集英社新書)鯨人 (集英社新書)
(2011/02/17)
石川 梵

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妻と最期の十日間 (集英社新書)妻と最期の十日間 (集英社新書)
(2010/12/17)
桃井 和馬

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傾向がすべて違っているので、選考委員は悩んだことだろう。
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第6回 本のキュレーター勉強会 (そして今回も長文)

Posted by erkazm on 01.2011 本のキュレーター 0 comments 0 trackback
「本のキュレーター勉強会」が始まって半年。
どんな会になるんだろう、とおそるおそる集まったのが嘘のように、毎月最初の水曜日の朝は楽しみで仕方がない。

梅雨寒の中、本日は欠席者はなし。

ゲストがふたり。
お一方はカリスマ編集者と巷で囁かれている、濱崎誉史朗さん。
「ハマザキカク」といったほうが通りがいいかな。
バリバリの左翼系出版社「社会評論社」をたったひとりで塗り替えた男。
http://www.shahyo.com/ext02/coolJapon.html

もう一方は、成毛さんの仕事のサポートをされているライターの大畠利恵さん。

さて課題本

ご先祖様はどちら様ご先祖様はどちら様
(2011/04)
高橋 秀実

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これは、それぞれのブログでぜひ読んで欲しいのだが、やはりご先祖様はみんな気になるようだ。著者の高橋秀実さんもやはり人気。
オススメした甲斐があったというもの。

濱崎さんの作った本にも、こういう傾向のものがある。

人種マニア―有名人のエスニックルーツをカリカチュアで大紹介!人種マニア―有名人のエスニックルーツをカリカチュアで大紹介!
(2010/10)
渡辺 孝行

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つい最近、オバマ大統領も演説していましたね。

まずは恒例、今月のオススメ本。
前回の勉強会が5月11日。
間があまりにないので、そんなに集まらないかな?と思っていたけど、あに図らんや!ダブりは多いものの、みんな探してきている。
個々のブログへ飛ぶのには、名前をクリックしてください。

まずは成毛さんから。

砂糖の歴史砂糖の歴史
(2011/05/25)
エリザベス アボット

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これは、ワタシと久保さんがダブり。
この半月のなかで、一番インパクトがある本かもしれない。
この値段、買うのにちょっと躊躇しました…

ニューヨークのヴァイオリン職人―現代の名器をつくるニューヨークのヴァイオリン職人―現代の名器をつくる
(2011/05)
ジョン マーケーゼイ

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これは成毛さんイチオシ。

欧米人でよくいる、ミュージシャンでアーティストで研究者で、ビジネスマン、のような人らしい。
楽器の職人の話は、面白いものが多い。
これなんかもよかった。

海峡を渡るバイオリン海峡を渡るバイオリン
(2002/09)
陳 昌鉉、鬼塚 忠 他

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ドラマ化もされたと思う。

木葉天目の謎木葉天目の謎
(2011/05/02)
原田 隆峰

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先月のオススメ本『ザ・ハウス・オブ・ヤマナカ』でも触れていた天目茶碗。
その最高峰である木葉天目の作り方を再現できた、というもの。
私の父が陶芸に凝っているので、送ってあげよう。


栗下さん

ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係
(2011/06)
ハロルド・ハーツォグ

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先日、イルカやクジラの漁の本を読んだばかりなので、気になる。

子どもの頃の思い出は本物か―記憶に裏切られるとき子どもの頃の思い出は本物か―記憶に裏切られるとき
(2011/05)
カール サバー

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これは村上さんとダブり。
一時期流行った、アダルトチルドレンとかPTSD、トラウマは本当なのか?という検証本。

以前この本が話題なったことを思い出す。
記憶は嘘をつく記憶は嘘をつく
(1997/07)
ジョン コートル

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もう一冊はこちら

利他学 (新潮選書)利他学 (新潮選書)
(2011/05/25)
小田 亮

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ブログの書評を読んでください。なかなか。
利他的な笑い顔ってどんなのだろう。気になる。


久保さん

古代ローマの饗宴 (講談社学術文庫)古代ローマの饗宴 (講談社学術文庫)
(2011/05/12)
エウジェニア・サルツァ プリーナ リコッティ

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20年ぶりの文庫化らしい。果たしてどんな料理だったのだろう?

国宝第一号 広隆寺の弥勒菩薩はどこから来たのか? (静山社文庫)国宝第一号 広隆寺の弥勒菩薩はどこから来たのか? (静山社文庫)
(2011/05/10)
大西 修也

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タイトル、長っ!
でも仏像好き、修理オタクにはたまらない。

どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私
(2011/04)
石黒 浩

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帯のインパクトがすごい。
買おうか買うまいか、悩んでいた本なので、彼の書評を読んで決めることにする。


土屋さん

君は隅田川に消えたのか -藤牧義夫と版画の虚実君は隅田川に消えたのか -藤牧義夫と版画の虚実
(2011/05/13)
駒村 吉重

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ブログの書評が大変よいので、ぜひ読んで欲しい。
この著者はいろいろなノンフィクション賞を受賞した実力派。

本書の元になっているのはこれらしい。
http://furukawa.exblog.jp/11687249/


もう一冊は芸術系
イスラム芸術の幾何学 (アルケミスト双書)イスラム芸術の幾何学 (アルケミスト双書)
(2011/05/19)
ダウド・サットン

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これは手にとってゆっくり見たいなあ。

今回の勉強会で一番人気はこちら

復刻 みみず  復刻シリーズ復刻 みみず 復刻シリーズ
(1980/04)
不明

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昭和6年に発行されたみみずの研究書。
みみずは切っても再生するのは有名だが、頭を切ると別な頭が出来て、別固体になるというのは、まるでSFだ。
農業も営んでいる土屋さんらしい。


山本さん

今回のテーマも想像力。

日本断層論―社会の矛盾を生きるために (NHK出版新書 347)日本断層論―社会の矛盾を生きるために (NHK出版新書 347)
(2011/04/07)
森崎 和江、中島 岳志 他

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日本人の博愛精神――知られざる感動の11話(祥伝社新書238)日本人の博愛精神――知られざる感動の11話(祥伝社新書238)
(2011/04/02)
中山 理

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残念ながらこれはいまひとつだったとか。

創造的想像力 増補版創造的想像力 増補版
(2007/08)
マイケル・ポラニー

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ナショナリズムと想像力ナショナリズムと想像力
(2011/04/23)
ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク

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山本さん、この本で合ってます?
著者が違っているような…


高村さん

現地発 エジプト革命――中東民主化のゆくえ (岩波ブックレット)現地発 エジプト革命――中東民主化のゆくえ (岩波ブックレット)
(2011/05/11)
川上 泰徳

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ブログで発信されていたものをまとめた一冊。
高村さんのブロクでも書評が掲載されています。
岩波のブックレットはコンパクトにまとめられているので読みやすい。

量子力学の反常識と素粒子の自由意志 (岩波科学ライブラリー)量子力学の反常識と素粒子の自由意志 (岩波科学ライブラリー)
(2011/04/28)
筒井 泉

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「量子力学の反常識」とは「量子力学って不思議だね!」ってことなんだそうです。

今回初参加の大畠さん

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)
(2005/09)
渡辺 京二

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これは先月の話題の一冊。

関連本でこれが意外にもすごくよかった。

過ぎし江戸の面影 (双葉社スーパームック)過ぎし江戸の面影 (双葉社スーパームック)
(2011/01/17)
不明

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現存している写真にコンピュータで着色したもの。リアル?とはいえないけど面白い。

手業に学べ 心 (ちくま文庫)手業に学べ 心 (ちくま文庫)
(2011/05/12)
塩野 米松

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塩野米松さん、独壇場の職人ノンフィクション
これも、ずいぶん久しぶりの文庫化。

ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命 (光文社新書)ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命 (光文社新書)
(2011/03/17)
上杉隆

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偽善エネルギー (幻冬舎新書)偽善エネルギー (幻冬舎新書)
(2009/11)
武田 邦彦

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この本は注意して読んだほうがいいよ、とみなさんからアドバイス。

日中をダメにした9人の政治家日中をダメにした9人の政治家
(2011/03/26)
石平

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今後の日中関係、気になります。

こちらも初登場の濱崎さん

稀で特異な精神症候群ないし状態像稀で特異な精神症候群ないし状態像
(2004/04)
中安 信夫

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これは医師向けの本で、本当に変わった精神病について書かれたもの。
日本ではあまり出てないが、一時期こういう本が大流行したことがある。

火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)
(2001/04)
オリヴァー サックス

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妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
(2009/07/05)
オリヴァー サックス、Oliver Sacks 他

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パラノイアに憑かれた人々〈上〉ヒトラーの脳との対話パラノイアに憑かれた人々〈上〉ヒトラーの脳との対話
(2001/09)
ロナルド シーゲル

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パラノイアに憑かれた人々〈下〉虫の群れが襲ってくるパラノイアに憑かれた人々〈下〉虫の群れが襲ってくる
(2001/09)
ロナルド シーゲル

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こちらも興味深い。

日本・欧米間、戦時下の旅―第二次世界大戦下、日本人往来の記録日本・欧米間、戦時下の旅―第二次世界大戦下、日本人往来の記録
(2005/07)
泉 孝英

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終戦間際から終戦直後、外地にいた人はどうやって帰国したかを調べた一冊。

私、東えりかのオススメは

ミドリさんとカラクリ屋敷ミドリさんとカラクリ屋敷
(2011/05/26)
鈴木 遥

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97歳のミドリさんが自分で設計して建てた家は、屋根のど真ん中から電信柱が生えている。
この謎と彼女のルーツを辿った10年の記録。

もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら (幽ブックス)もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら (幽ブックス)
(2011/05/20)
工藤美代子

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「信じる、信じないは、あなた次第です!」

官能仏教官能仏教
(2011/03/12)
愛川 純子、平久 りえ 他

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仏像マニアの多い昨今、こういう見方も面白い。

38人の沈黙する目撃者 キティ・ジェノヴィーズ事件の真相38人の沈黙する目撃者 キティ・ジェノヴィーズ事件の真相
(2011/05/25)
A・M・ローゼンタール

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深夜のニューヨークで若い女性が殺されたのに、近隣はそれを目の当たりにしながら誰も通報しなかったのはなぜか。
日本でも、ときどきありますね。

地図から消えた島々―幻の日本領と南洋探検家たち (歴史文化ライブラリー)地図から消えた島々―幻の日本領と南洋探検家たち (歴史文化ライブラリー)
(2011/05)
長谷川 亮一

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戦前の地図に載っている島が実は存在してなかった!というのはロマンな感じがしませんか?

村上さん

ウォール・ストリート・ジャーナル陥落の内幕ウォール・ストリート・ジャーナル陥落の内幕
(2011/05/17)
サラ・エリソン

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真相に迫る一冊。

セックスメディア30年史欲望の革命児たち (ちくま新書)セックスメディア30年史欲望の革命児たち (ちくま新書)
(2011/05/11)
荻上 チキ

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日本独特のセックス関係の出来事。
テンガの社長って誰?ググりました。ふーん…
http://www.tenga-power.com/

次元とはなにか 0次元から始めて多次元、余剰次元まで、空間と時空の謎に迫る!! (サイエンス・アイ新書)次元とはなにか 0次元から始めて多次元、余剰次元まで、空間と時空の謎に迫る!! (サイエンス・アイ新書)
(2011/05/19)
矢沢 潔、新海 裕美子 他

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本人も、よくわからなかった模様。

Amazonランキングの謎を解く―確率的な順位付けが教える売上の構造 (DOJIN選書)Amazonランキングの謎を解く―確率的な順位付けが教える売上の構造 (DOJIN選書)
(2011/05)
服部 哲弥

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これは鈴木葉月さんとダブり
本当に謎だよなあ。

最初の刑事: ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件最初の刑事: ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件
(2011/05/20)
ケイト・サマースケイル

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刑事という存在の最初の人たちはどうであったのか。
これは面白そうだな。

新井さん

絵でみる 江戸の町とくらし図鑑絵でみる 江戸の町とくらし図鑑
(2011/05/21)
不明

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江戸ブームだからこの手の本はずいぶん出ているけど、これは丁寧。

新 冒険手帳―災害時にも役立つ!生き残り、生きのびるための知識と技術新 冒険手帳―災害時にも役立つ!生き残り、生きのびるための知識と技術
(2006/03)
かざま りんぺい、佐原 輝夫 他

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サバイバルもの。震災後、なぜか平台に置いてある。

図解 現代の陸戦 (F-Files No.030)図解 現代の陸戦 (F-Files No.030)
(2011/05/20)
毛利 元貞

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男の子が好きそうな一冊。
図表多し。

アラフォー安産 35歳過ぎても元気な赤ちゃんを産む方法 (経済界新書)アラフォー安産 35歳過ぎても元気な赤ちゃんを産む方法 (経済界新書)
(2011/05/25)
村島温子・三井真理

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彼女に贈ったとのこと。そりゃずいぶんと大胆な。
ワタシなら怒るかな、泣くかも。

なぜ女と経営者は占いが好きか (幻冬舎新書)なぜ女と経営者は占いが好きか (幻冬舎新書)
(2011/04)
副島 隆彦

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幻冬舎新書らしい一冊。
占いを信じるのは未来志向をするからだそうだ。
男性はしないのだろうか?


鈴木葉月さん

ブログのオムニバス書評がユニーク。

音楽と数学の交差音楽と数学の交差
(2011/05)
桜井 進、坂口 博樹 他

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楽器を弾かれるそうで、そのための一冊だとか。

放射線のひみつ放射線のひみつ
(2011/05/27)
中川 恵一

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チーム中川の本ですね。

日本のお守り―神さまとご利益がわかる日本のお守り―神さまとご利益がわかる
(2011/05)
畑野 栄三

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今回の2番人気かな。旅行先でついつい買ってしまうものですよね。

身近な雑草の愉快な生きかた身近な雑草の愉快な生きかた
(2011/04/08)
稲垣 栄洋、三上 修 他

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個人的に心がそそられた一冊。買います。

私家版 差別語辞典 (新潮選書)私家版 差別語辞典 (新潮選書)
(2011/05/25)
上原 善広

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大宅賞作家の新作。地方によってずいぶん違う。

日本の10大天皇 (幻冬舎新書)日本の10大天皇 (幻冬舎新書)
(2011/05)
高森 明勅

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幻冬舎新書、大人気!
皇室については、知りたいことがたくさんある。


付け加えで山本さんから
マッチポンプ売りの少女 ~童話が教える本当に怖いお金のこと~マッチポンプ売りの少女 ~童話が教える本当に怖いお金のこと~
(2011/04/25)
マネー・ヘッタ・チャン

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この後、7月なかばを目処に立ち上げる書評サイト『HONZ』の打ち合わせ。
コンテンツの吟味や担当わけやら、交渉ごとなど。

次の勉強会はサイト準備のため課題本はなし。
でも、クロスレビューは続けたいような気がする。
これが改めて相談しよう。

濱崎さんから謎の集団を教えてもらい、驚く。
アイデア一発で、本を出す。
すごい人たちがいるものだ。

暗黒通信団

5月の課題本 高橋秀実『ご先祖様はどちら様』(新潮社)

Posted by erkazm on 25.2011 本のキュレーター 0 comments 0 trackback
ようやく一息ついた。
東日本大震災の後、全くといっていいほど新しい仕事がなくて心配していたら、四月の半ばから段々もとに戻ったのはいいけれど、なぜか一挙に押し寄せた。ゴールデンウィークを全休にしたものだから、今週はじめまで目いっぱいの締め切りに追われてしまった。とはいえ、同業者の半分も働いていない勘定で、苦しいなんて言えるわけもない。
 
ようやく今月の課題本の書評を書いた。高橋秀実、大好きなノンフィクション作家である。


ご先祖様はどちら様ご先祖様はどちら様
(2011/04)
高橋 秀実

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バラク・オバマ大統領がアイルランドを訪れている。そこで彼はアイルランド語で「私ほど本当のアイルランド系はいない」と演説した、と報道されている。(2011.5.24日経新聞夕刊)

記事によると、大統領は米国の系図学者が、彼の祖先がアイルランドの靴職人であったことを調べ上げ、「大統領になると、みな生まれた場所とか、過去を知りたがる」と自身の出生地論争を皮肉ったという。
 
彼の父親がケニアのルオ族出身だということは広く知られている。母親はカンザス州の出身で、ふたりはハワイで知り合い結婚した。母方の係累はヨーロッパからの移民で、今回の演説は、そのルーツがアイルランドであったことを明かしている。まさに移民の国、アメリカが生み出した大統領である。
 
さて、日本にも系図業者はごまんといる。ある程度、年を取り故郷を離れて長い時間が経ち、親たちが鬼籍に入り始めると、突然自分のルーツが知りたくなるようなのだ。大方の人は、自分の曾祖父母ぐらいまで、わりと簡単に調べられる。日本の戸籍は偉大で、お金や手間隙かけずとも、役所の書類で確認できる。
 
しかし人間は欲深いもの。もっともっとと遡っていくうちに、江戸時代の身分を知りたくなり、そのうち戦国時代、室町、鎌倉まで到達する。そのうちの誰か有名な人の子孫になりたくなるようなのだ。家系図の業者はその心に忍び込む。満足できれば、害のない商売ではある。
 
高橋秀実もある日自分のルーツを調べ始める。曾祖父母は16人いる。その上は32人。樹形図は2のn乗となり、すべてを辿りきれるわけがない。そこでまずは父方。本籍の宮城県から戸籍を取り寄せ、学校の先生であったという曽祖父までは簡単に割り出せた。

ところが母方の父親(高橋の祖父)の両親は不詳。何回か養子縁組されていたようで、あっという間に挫折。母の母の兄弟姉妹についてもあまり知らされていなかったようで、そこには当時なんらかの事情があったのではないか、と推測してしまう。

高橋は自分の家系を調べると同時に、代々由緒のある家系の人たちへのインタビューも行っている。地方の豪族や神社、酒蔵や老舗の旅館など、その家系自体が商売の売りになっている人たちも多い。源氏平家の流れも興味深いが、私はできれば皇族へも話を聞きに行ってほしかった。この人ならしゃべってくれたのではないだろうか。

語られなかった皇族たちの真実 若き末裔が初めて明かす「皇室が2000年続いた理由」 (小学館文庫)語られなかった皇族たちの真実 若き末裔が初めて明かす「皇室が2000年続いた理由」 (小学館文庫)
(2011/02/04)
竹田 恒泰

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膨大な情報量に振り回され、祖父母の墓の前に佇むばかりの高橋に、最強の妻がささやく。「何もかも無にして、無かったことにしたいだけなんじゃないの」
今回もまた妻に助けだされている。彼のノンフィクションには愛する妻が欠かせない。

そうそうこういう本もある。

千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン (角川oneテーマ21)千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン (角川oneテーマ21)
(2006/11/09)
野村 進

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日本の老舗を取材した労作。震災後、日本の企業形態がもう一度大きく様変わりしようとしている今、何かの道しるべになるかもしれない。

本のキュレーター勉強会 第5回 そして今回も超長文。

Posted by erkazm on 13.2011 本のキュレーター 0 comments 0 trackback
暑くなったり寒かったりで着るものに困る。
前回は桜がきれいだったが、見事な葉桜になっている。

今日は久保洋介さんが出張で欠席。
なんか、遠い外国に赴任させられるかも、という情報あり。

さて、昨年の年末に成毛さんの募集に集まってきたのが8名。
まがりなりにも書評家として活動してる私がオブザーバーの形で参加し、成毛さんの部下を一人巻き込み、11名で毎月第1水曜日の朝7時から9時までの会合も今回で5回目。

実は、成毛さんも私も集まってきた人を甘く見ていた。「成毛眞」という名前に憧れた、ちょっと本好きの若者たち、くらいにしか考えていなかったのだ。

ところがどっこい、蓋をあけてみたら違っていた。それぞれの個性も強い上に文章が上手い。目的意識も強いし頭の回転も速い。お互いに競い合うからかもしれないが、選球眼ならぬ選本眼が鋭いので、おじさんもおばさんもたじたじだ。

「今の若者は~」なんて文句の付けようのないメンバーなので、ここらで思い切って、ひとつのグループを立ち上げようという話がまとまったのが、先日の番外編の飲み会。
全員酒飲みなのも嬉しい。

という話は後回しにして…


まずは、今回の課題作、朽木ゆり子『ハウス・オブ・ヤマナカ 東洋の至宝を欧米に売った美術商』(新潮社)について。

ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商
(2011/03)
朽木 ゆり子

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今回、みんなの意見を会合ではまとめることができなかったが、それぞれのブログには書評が載っているのでぜひ読んで欲しい。

明治から太平洋戦争の間まで、日本と中国の美術品を欧米人に紹介し続けた山中商会について、日本側には殆ど資料が残っていない。著者の朽木は、美術館やコレクターの売買資料を丹念に探し、年表のように足跡をたどった。これは、気の遠くなるような仕事だ。

書評もそのことに触れたものが多く、とくに太平洋戦争中、アメリカ側に接収された経緯や、従業員の話などみんな興味を持っている。その時代を覚えている人がいる、ということは物語にリアリティがあって、読み物として面白いのだ。

ただ、明治維新から昭和初期までの歴史に詳しくないと、読んでもよくわからないという意見もあった。それは仕方がない。歴史の授業で習うわけでもないし、知識として欠落している日本人は多いと思う。実際、私も日本史は苦手で、北方謙三氏の歴史小説の資料調べを仕事にしたから詳しくなったのだから。

歴史は年をとるごとに面白くなっていく。知識が増え好みが出来、それが自分のものになっていく実感がわかる。本書も関連本とともに読むと(私の書評に少しあげた)より興味がわいてくるに違いない。


さて、恒例の今月のオススメ本から。

まずは成毛さん

今回例外的に第2週目にこの会合が開かれたのは、成毛さんのゴルフ事情。
連休中、たいへん熱中されたようで大変美しく日焼けしている。
当然のことながら、本なんか読んでいられるわけもなく、紹介した本は他の人とのダブりが多かった。

乾燥標本収蔵1号室―大英自然史博物館 迷宮への招待乾燥標本収蔵1号室―大英自然史博物館 迷宮への招待
(2011/04/22)
リチャード・フォーティ

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土屋さんとダブり。
自然科学好きにはたまらない。

拙者は食えん!―サムライ洋食事始拙者は食えん!―サムライ洋食事始
(2011/04)
熊田 忠雄

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これは私と土屋さんとダブる。
今回の課題本を読んだ後だと、いろんな事情がのみこめて面白い。

とんでもなく役に立つ数学とんでもなく役に立つ数学
(2011/03/19)
西成活裕

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栗下さんとダブり

この著者、以前『渋滞学』を書いた人だった。大変面白かったのでそちらもぜひ。
渋滞学 (新潮選書)渋滞学 (新潮選書)
(2006/09/21)
西成 活裕

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ヤクザ1000人に会いました!ヤクザ1000人に会いました!
(2011/04/08)
鈴木 智彦

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成毛さん、この鈴木智彦というヤクザを取材した著者ががとてもお気に入り。
先月文春新書で出たこちらも大絶賛。だだし、今日の本はちょっと書評しづらいか?

潜入ルポ ヤクザの修羅場 (文春新書)潜入ルポ ヤクザの修羅場 (文春新書)
(2011/02/17)
鈴木 智彦

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新井文月さん

ファミコンの驚くべき発想力 -限界を突破する技術に学べ- (PCポケットカルチャー)ファミコンの驚くべき発想力 -限界を突破する技術に学べ- (PCポケットカルチャー)
(2010/10/29)
松浦 健一郎、司 ゆき 他

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この会のメンバーは若く、子供のころからTVゲームがあった人たちだ。コンピュータは身近なのだろう。
新井さんは本書について熱く熱く語ったが、私はちんぷんかんぷん。
大学時代、初めてインベーダーゲームをやって、これは手を出したらいかん、とゲームを禁じた。絶対本を読まなくなるからだ、と話したら、全員が大きくうなずく。
成毛さんにいたっては「えりかさん、それは大正解だった」と大笑いするし。
本書は読み手を選ぶけど、面白い本らしい。

呪の思想 (平凡社ライブラリー)呪の思想 (平凡社ライブラリー)
(2011/04/09)
白川 静、梅原 猛 他

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著者はたいへん有名な人らしい、というコメントに思わず「超有名人のふたりだよ」と突っ込んでしまう。

考える身体考える身体
(1999/12)
三浦 雅士

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これはまだ文庫化されてなかったのか、とちょっと驚く。

これからのアートマネジメント ?ソーシャル・シェア?への道 (Next Creator Book)これからのアートマネジメント ?ソーシャル・シェア?への道 (Next Creator Book)
(2011/04/09)
不明

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画家でダンサーの新井さん。
彼の選ぶ本はちょっと異色です。
他の人の本と重ならないことが多い。

続いて私

ご先祖様はどちら様ご先祖様はどちら様
(2011/04)
高橋 秀実

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大好きなノンフィクション作家の高橋秀実さんの新作。
意外にも成毛さんはご存じなかった。
土屋さんはインタビューしたことがあるそうで、彼も好きな作家だそう。

字幕の名工 ─ 秘田余四郎とフランス映画字幕の名工 ─ 秘田余四郎とフランス映画
(2011/04/06)
高三 啓輔

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フランス映画をときどき見ると、この国の人はなんて綺麗なんだろうと思う。
憧れるというより、違う世界の出来事のような気がするのだ
もちろん字幕なしではわからない。字幕の第一人者の評伝。
書店で衝動買い。

天平の阿修羅再び―仏像修理40年・松永忠興の仕事 (B&Tブックス)天平の阿修羅再び―仏像修理40年・松永忠興の仕事 (B&Tブックス)
(2011/04)
関橋 眞理

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修理ものに弱いのだ。絵画や建築物など、修理を手がける職人ものには手が出てしまう。
栗下さんの勤める新聞社から出た本だと言ったら「知りませんでした…」と。
灯台下暗し。


若者だけの林業会社、奮闘ドキュメント 今日も森にいます。東京チェンソーズ若者だけの林業会社、奮闘ドキュメント 今日も森にいます。東京チェンソーズ
(2011/04/27)
青木亮輔、徳間書店取材班 他

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若者だけで起業した森林関係会社のドキュメント。
第一次産業がないがしろにされた時代から、これからは変わっていく予感がする。
東北の壊滅した漁業も、復興させるのは若い人ではなかろうか。
「東京チェンソーズ」というネーミングにかっこいい、とみなさん激しく反応。

私たちはこうして「原発大国」を選んだ - 増補版「核」論 (中公新書ラクレ)私たちはこうして「原発大国」を選んだ - 増補版「核」論 (中公新書ラクレ)
(2011/05/10)
武田 徹

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これは以前ブログにも書いた『「核」論』の改訂版。
私はこの中立にたって書こうとしている姿勢が好きで、書評をしたことがある。
迷っているまえがきがいい。

鈴木葉月さん

相変わらずの大量の本。

シャネルN°5の秘密シャネルN°5の秘密
(2011/03)
ティラー マッツエオ

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評伝好きの面目躍如。香水を買ってしまおうかと言っていたので、いつでも引き取ると申し出る。

山でクマに会う方法 (ヤマケイ文庫)山でクマに会う方法 (ヤマケイ文庫)
(2011/04/04)
米田 一彦

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これは興味があるなあ。エンタメノンフの匂いがする。
書店で探そう。

サウンド・コントロール 「声」の支配を断ち切ってサウンド・コントロール 「声」の支配を断ち切って
(2011/03/23)
伊東 乾

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この著者の本、難しいんだ。面白そうなのだけど、あの文章に尻込みしてしまう。

なぜ人はキスをするのか?なぜ人はキスをするのか?
(2011/04/19)
シェリル・カーシェンバウム

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先月の『ヴァギナ』に続くエロティックサイエンス路線。

古墳 (歴史文化ライブラリー)古墳 (歴史文化ライブラリー)
(2011/04)
土生田 純之

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昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)
(2011/04)
古川 隆久

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こんな時代だから読む、という説明に全員???

犬を飼いたくなったら犬を飼いたくなったら
(2011/04/30)
藤原千尋

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先月の『家を買いたくなったら』の流れだそうな。ほお。

高村和久さん

江戸のお金の物語 (日経プレミアシリーズ)江戸のお金の物語 (日経プレミアシリーズ)
(2011/03/09)
鈴木 浩三

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江戸もののブームが続いているので、貨幣価値を知ることは絶対に必要。
たくさん出版されているので、自分に合いそうな本を見つけるのも楽しい。
みんなが驚いたのが、この著者、東京都水道局勤務だということ。へぇ。

環形ないが、水道の関係本は面白いものが多い。
今話題の国技館の屋根に降った雨水を活用するという、この本。
私のオススメ本を忍ばせる…

ムラセ係長、雨水で世直し!ムラセ係長、雨水で世直し!
(2005/03/16)
秋山 眞芸実

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高村さんに戻って

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)
(2005/09)
渡辺 京二

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名著です。それこそ幕末・明治維新のことを知るには欠かせない一冊。
みんな知っているかと思ったら、意外に成毛さんが知らなかった。
私以外にも何人かのメンバーが「大変面白い」太鼓判。
しかし、10人中4人もこの本を読んでいることがすごいと思う。

ナボコフ 訳すのは「私」―自己翻訳がひらくテクストナボコフ 訳すのは「私」―自己翻訳がひらくテクスト
(2011/03/01)
秋草 俊一郎

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『ロリータ』の著者ぐらいしか知らなかったけど、語学の天才だそうだ。
ちょっと面白そうだが値段が高い。

土屋敦さん

『アーカイブスが社会を変える』
アーカイブズが社会を変える-公文書管理法と情報革命 (平凡社新書)アーカイブズが社会を変える-公文書管理法と情報革命 (平凡社新書)
(2010/04/16)
松岡 資明

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『ハウス・オブ・ヤマナカ』の書評でも書いておられたが、日本人はアーカイブスが苦手。
絶対必要なことなのに。

禅への鍵禅への鍵
(2011/04)
ティク・ナット・ハン

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新井文月さんが好きそうだ、とオススメ。
個人的に本を薦めるっていうのもこの会の面白いところ。

日常に生かす数学的思考法―屁理屈から数学の論理へ (DOJIN選書38)日常に生かす数学的思考法―屁理屈から数学の論理へ (DOJIN選書38)
(2011/04/05)
竹山美宏

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数学本もなぜかいつも誰かが持ってくる。どうしてなのかな。
この本でよかったですか、土屋さん。

栗下直也さん

モーツァルトのむくみ―歴史人物12人を検死するモーツァルトのむくみ―歴史人物12人を検死する
(2011/04/08)
フィリップ・A. マコウィアク

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実は私も手に入れていたのだけど、彼のブログにUPされていたのでやめた本。
医学ノンフィクションは大好きなので、どこかで書評すると思うけど。

戦時経済体制の構想と展開――日本陸海軍の経済史的分析戦時経済体制の構想と展開――日本陸海軍の経済史的分析
(2011/02/25)
荒川 憲一

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本当に全部読んだらすごい…

図説狙撃手大全図説狙撃手大全
(2011/02/22)
パット・ファレイ、マーク・スパイサー 他

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原書房の独壇場。
誰かが「狙撃手がバレたらやばいんじゃないの?」に一同うなずく。

村上浩さん

昭和が終わる頃、僕たちはライターになった昭和が終わる頃、僕たちはライターになった
(2011/04/14)
北尾 トロ、下関 マグロ 他

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当然ながら持ってます。
つい最近のことのようだけど、この会のメンバーにとっては御伽噺のようなのだろうな。
あんなバカさわぎの時代、多分、もう二度とこないだろうなあ。

宗教を生みだす本能 ―進化論からみたヒトと信仰宗教を生みだす本能 ―進化論からみたヒトと信仰
(2011/04/22)
ニコラス・ウェイド

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関連して
人間行動に潜むジレンマ―自分勝手はやめられない? (DOJIN選書 13)人間行動に潜むジレンマ―自分勝手はやめられない? (DOJIN選書 13)
(2007/11/20)
大浦 宏邦

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スターバックス再生物語 つながりを育む経営スターバックス再生物語 つながりを育む経営
(2011/04/19)
ハワード・シュルツ、ジョアンヌ・ゴードン 他

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ビジネス書は珍しい。
ブランドを再生するとはどういうことなのか。

直す現場直す現場
(2011/04)
百木 一朗

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今回一番の人気本。緻密なイラスト本は、ほとんどのメンバーの好みみたい。

山本尚毅さん

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣
(2011/03/17)
長谷部誠

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いや、こんなベストセラーを持ってくるとは意外。
売れそうな本だと思っていました。幻冬舎らしい本です。

ノヴァーリス―夜の想像力考察ノヴァーリス―夜の想像力考察
(2011/03)
森 崇司

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ジャケ買いだそうです。想像力が毎回のテーマ。
みたことがないなあ。

ロシアの大人の部屋ロシアの大人の部屋
(2011/03/25)
豊田 菜穂子

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最初に行った外国がロシアで、今度引っ越したから、と。なるほど。

韓国の徴兵制 (双葉新書)韓国の徴兵制 (双葉新書)
(2011/02/16)
康熙奉

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藩札の経済学藩札の経済学
(2011/03/01)
鹿野 嘉昭

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なんか、興味が向くまま、って感じですねえ。


で、ここからこの会の今後について。

7月をめどに新しく小説以外の本を中心にした書評サイトを作ります。

仮称『東京HONZ』

この11人ともしかしたら数人を加え、好みと興味の赴くままに本の紹介をしていきます。
ボスは成毛さんですが、同じように書評していきます。
他にも本にまつわるいろいろな話題を提供しましょう、という話がまとまりました。

実は仮称が決まるまで、みんなの意見が面白かった。

上がった名前は

「ほんずなす」 東北ではバカとかマヌケの意味らしい。アルファベットに直すとちょっとかっこいい。

「Cheer・reads」読むことをチアしましょうってこと?

「書評道・成毛」 短歌の結社みたいなものか?

「本会議事堂」「本海道」 国会議事堂、北海道のもじり。成毛さんに一蹴される、あれま。

結局「ほんずなす」から派生し東急ハンズみたいだね、ということで仮称が決まる。
変更の可能性はありますが、なんかこれでいいような感じ。

徐々にコンテンツを集め、7月半ばにはオープンしたいと確認。
ただし、みなさんお勤めなので、仕事に響かないように、と成毛さんからの注意。
ま、みんな大人ですからね、とはいえ面白いほうに気持ちが乗るなあ。

デザインは百式の田口さんに依頼。そんな大物にいいんでしょうか?と尋ねると
「貸しがいっぱいあるからねぇ」と成毛さんからの答え。

ノンフィクション関係を好んで読む人は孤独なのだ。私はずーっとこの30年余りそう思ってきた。小説は語り合うことができても、面白いノンフィクションを読んでいる仲間を探すのが難しかった。
でもね、仲間はこんなにいました。
このサイトを通じて、新しい世界が開けるといいですねえ。

あとはもうすこし女性が欲しい。
それはサイトの運営が始まって軌道に乗ってから考えましょ。
請うご期待!

そうそう、来月の課題本は
高橋秀実『ご先祖様はどちら様』(新潮社)

ご先祖様はどちら様ご先祖様はどちら様
(2011/04)
高橋 秀実

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この著者の作品では土屋さんのおすすめは
からくり民主主義 (新潮文庫)からくり民主主義 (新潮文庫)
(2009/11/28)
高橋 秀実

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はい、泳げません (新潮文庫)はい、泳げません (新潮文庫)
(2007/11)
高橋 秀実

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ワタシのおすすめは
やせれば美人 (新潮文庫)やせれば美人 (新潮文庫)
(2008/08/28)
高橋 秀実

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私のなかでは高野秀行・宮田珠己・高橋秀実はエンターテイメント・ノンフィクション(エンタメノンフ)の三羽烏です。

次は6月1日(水曜日)。さて、今度はどんな本を持っていこうか。

「本のキュレーター勉強会」4月の課題図書。   朽木ゆり子『ハウス・オブ・ヤマナカ』(新潮社)

Posted by erkazm on 06.2011 本のキュレーター 0 comments 1 trackback
ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商ハウス・オブ・ヤマナカ―東洋の至宝を欧米に売った美術商
(2011/03)
朽木 ゆり子

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どこの国でもいい、日本と日本人のイメージは?と尋ねると、フジヤマ・ゲイシャ・サムライ・ウタマロなどの単語が間違いなく出てくるだろう。今回の震災でそこに「フクシマ」が加わったのはとても残念なことだが、エキゾチックな魅力のある国、と思われているのは間違いない。その発端は、黒船来航から開国後、たくさんのお雇い外国人が日本の魅力を海外に伝えたことと、ほかには例をみない美術品に、海外のコレクターが飛びついたせいでもある。
 
『ハウス・オブ・ヤマナカ 東洋の至宝を欧米に売った美術商』は欧米の富豪たちが好んだ美術品を集め売った山中商会という美術商の興亡記である。著者の朽木ゆり子は『フェルメール全点踏破の旅』で世間の注目を浴びた元日本版エスクァイアの副編。2000年に新聞に紹介されていた大阪山中商会の山中定次郎とロックフェラーやフリーアとの交流に、彼女が興味をそそられ調査が始められたのだ。

フェルメール全点踏破の旅 (集英社新書ヴィジュアル版)フェルメール全点踏破の旅 (集英社新書ヴィジュアル版)
(2006/09/15)
朽木 ゆり子

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口絵に紹介されている、ニューヨークのメトロポリタン美術館にある六曲一双の屏風は、山中商会が仲介し美術館に収められるまで、紆余曲折の物語を紹介し、日本美術ばかりでなく中国からも絵画や陶器、仏像の頭などを大量に販売していたことを突き止める。ニューヨーク五番街をはじめ、ロンドンやシカゴ、北京にまで支店を持ち、コレクターばかりか各美術館にまで影響力を持ちながら、太平洋戦争で全財産をアメリカに没収された山中商会の全貌は、歴史の影に隠れ今まで見えてこなかった。
 
しかし朽木は、買ったほうの資料を求めて東奔西走し、山中商会の得意先がどこで、どんなものを売ったのか、どういうものを探したのかを掘り起こす。それは領収書であったり、書簡類であったり、売買用のカタログであったりする。最後にたどり着いた膨大な資料は、戦争直後、接収されたのちの「敵国資産管理局」による年次報告書であった。それも手っ取り早く、デパートなどを利用するのではなく、美術商たちの手腕を生かした独特の方法をとったのだ。
 
骨董屋といえば、買い手からは安く、売り手には出来るだけ高く買わせるのが腕の見せ所である。普通、仕入れ値は表に出ないものだが、アメリカの資産管理のためには仕入れ値も記入しなければならず、どれだけの利益を上げられたのか明らかにされている。また、今ほど鑑定が煩くない時代だけに、間違いとは言い切れないが、正確ではない鑑定によるものも多いようだ。しかし、東洋趣味の欧米人にとって、山中商会はじめ日本の美術商は、彼らのコレクター欲を満足させるために、無くてはならないものだった。山中商会の記録は、日本だけでなく中国・韓国を含めた美術品の流れを追う非常に重要な資料なのだ。

『ハウス・オブ・ヤマナカ』をもっと楽しむために 
実際、日本のどういう美術品が興味を持たれ、どこから売りに出されたのか、関連本を紹介する。

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)
(2005/09)
渡辺 京二

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明治維新、開国された日本に来た多くの外国人は、礼儀正しく清潔で簡素な中にも美しさを秘めた日本人に魅了された。それが浮世絵や根付などに代表される美術品のコレクションにも繋がっていく。

このことは渡辺京二『逝きし世の面影』(平凡社ライブラリー)に詳しい。外国人たちが目にした日本人の美徳は驚愕に値するものだったようだ。

家宝の行方―美術品が語る名家の明治・大正・昭和家宝の行方―美術品が語る名家の明治・大正・昭和
(2004/10)
小田部 雄次

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しかし、開国によって武士は失職し、徐々に近代化していく中で没落する大名や貴族、商人たちは、泣く泣く家宝を手放していく。

いくつかの資料を基に書かれたその過程は『家宝の行方』(小学館)という佳作のノンフィクションとして2004年に著されている。著者は近現代史学者の小田部雄次で、『ハウス・オブ・ヤマナカ』でも何度も登場するボストン美術館や美術史家のフィッシャーなどに売り渡した過程に山中商会も深く関係していたに違いない。生き延びるために先祖の残した宝を売らなければ生きていけなかった名家の思いはどれほどのものであっただろう。

魔境アジアお宝探索記――骨董ハンター命がけの買い付け旅 (講談社+α文庫)魔境アジアお宝探索記――骨董ハンター命がけの買い付け旅 (講談社+α文庫)
(2007/02/21)
島津 法樹

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そしてもうひとつの謎は、一帯どこから仕入れたのかわからない品物のことだ。屏風や浮世絵、大名道具など出自のわかるものはともかく、中国美術などはどういうルートを取られたのか判らない場合が多い。

その謎の一端を解き明かしてくれそうなのが島津法樹『魔境アジアお宝探索記』(講談社+α文庫)である。著者は現役の美術商。東南アジアをはじめ、韓国・中国から古い陶器や磁器を買い集めている。その丁々発止のやり取りが凄いのだ。買うのはだましてでも安く買い、その値打ちを見極める。ときには命がけで戦闘地域へも出かけていく。多分、山中商会に商品を流していた人々は、こういう危険を冒していたのだろう。冒険ノンフィクションとしても傑作である。
 
  

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